読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Note No.6

小説置場

Invitation to lunch

冬季休みを前にした集中講義が一段落して、亮人は息を吐く。これから昼休憩を挟んだら再び教室に押し込められて、怒涛のような授業が始まるわけだが、ひとまず今からは休むことが出来る。普段の昼休みの倍近くという時間が設けられていることは有難かった。…

Looking about

廊下を歩いていたら、見知った顔を発見した。別に声をかけるつもりはなかったのだが、何だかきょろきょろと挙動不審だったものだから、思わず声をかけていた。随分俺も面倒見がよくなったなぁ、と思いつつ。「若菜ちゃん」 後ろからだったのがまずかったのか…

Who on earth is he?

入学してから一月余り。ついに来た、と橙子は思った。新しい環境にも慣れ始めて、お昼を共にするメンバーもだいぶ固定されてきた。人となりも理解し始めたし、腹を探り合うような期間は緩やかに過ぎて、少々気になっていることを口にできるような、そんな気…

Colors Talk

その日白夜が視聴覚ルームへ向かうと、珍しい組み合わせが喋っていた。気になったので、荷物を適当に放り投げた白夜はためらいもせず話に加わる。「何してんの? てか、珍しいね」 声をかけられた二人は、白夜が入ってきたことにまったく気づいていなかった…

Stand chatting

一年に一度、あるかないかの対面式全校集会。生徒数が1000人を越える織峰学園では、移動だけでもかなりの時間がかかる。その上、全員がばらばらに集合場所である第二体育館へ向かっては、かかる時間も果てしない。そこで、一学年から順繰りに放送によって指…

Test out!

「…というわけなんで、どっちかにお願いしたいんですけど」 今日も今日とて視聴覚ルームへ遊びに来ていた紫信は、突然青葉に「ちょっといいですか」と声をかけられた。何だ、と思ってついて行ってみたら準備室だった。そこにはすでに楓がいて、よ、と手をあ…

Image Animals

最初にその話題を口にしたのは橙子だった。いつものように視聴覚ルームに集まり、思い思いに作業をしている時だ。予習をしていた手を止めると、ふと思い出した、といった調子で言葉を落とした。「……みんなを動物にたとえると?」 橙子の言葉を繰り返したのは…

「緑の雨が降る頃に」

あらすじ 2058年。少年は、去年起きた事件の夢にうなされている。目撃したものの意味を知りながら、見捨てて逃げたから――。従兄弟の少女が何者かに狙われ始めたことをきっかけに、7年前に失踪した姉の部屋から発見された手紙から、少年は自分たちが遺伝子操…